タイタニック号の夢

アイルランド情報
01 /31 2014
ベルファーストには何度か行ったことがあったのですが、タイタニック・ベルファーストというすごいタイタニック号の博物館が出来たと聞いて、是非行ってみたいと思っていました。そしてチャンスが!

ベルファーストは北アイルランドというイギリス領の国の首都です。アイルランドと陸続きでアイルランドの首都ダブリンからほんの2時間半で行ける違う国です。イギリス領になるまでには長く辛く複雑な歴史があるのですが、とりあえず、アイルランド人と同じ顔の人たちが住み、同じ言語が話される国で、使われる通貨がユーロじゃなくてポンドだということが観光客にとっては大きな違いです。実際は社会制度などいろいろ違うようですが。

この都市の一部の区域は危険な区域として知られています。紛争やテロ行為がつい最近まで行われていたからです。この都市で調印された『ベルファスト合意』から最近、平和への歩みが始まったのでした。海外からの企業や投資も増えて、目覚ましい経済発展をしています。

負のイメージを払拭するシンボルになるかのようにタイタニック・ベルファーストは輝かしい存在感を与えています。負のイメージと言えば、タイタニック号が造られたのはこのベルファーストの造船所。世界で一番大きくて華やかだった豪華客船を造り、誇ったのもつかの間、沈没した船を造った不吉な場所とのレッテルも長い間あったことでしょう。

そんなことで、このタイタニック博物館は、映画タイタニックの人気に乗じて観光客のために造られたのですが、なかなかよくできております。7カ国語くらいある音声ガイドは残念なことに日本語はなかったのですが(日本人観光客が増えればそのうちできるかも)、全部説明を聞くと3時間は余裕でかかるくらいの見応え。体験型博物館で、テーマパークのように乗り物に乗ってタイタニックが造られた様子を実物大で体感することが出来たり、海の中に潜った感じで海の底に沈んでいるタイタニックを見ることが出来ます。

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タイタニック博物館の高さはタイタニック号の高さと同じに造られているのだそうです。博物館の前の茶色い彫刻の文字が見えますか??

タイタニック・ベルファーストはただ沈んだ船について語っているのではありません。タイタニック号が造られた時代の背景にあった出来事やベルファーストの産業の歴史、そしてタイタニックが運んだ人々の夢や希望の物語、そして豪華客船の内部、さらにはタイタニック号の事件の後のごたごたやタイタニック号の事件を映画化したものや音楽にしたもののアーカイブまで、興味深い様々な角度からタイタニック号を丸裸にして展示しているすごい博物館なのです。

もし、タイタニックに興味があれば、是非足を運んでみてください。

タイタニックはたくさんのアイルランド人やイギリス人を乗せて大西洋航路を進み、アイルランドの「コーブ」と言う、かつて「クイーンズランド」と呼ばれていた港を出た後、次の港を見ることはありませんでした。もちろん、コーブでもタイタニック号の博物館があり、大観光名物となっております。私はまだ行ったことはありませんが、こんなにタイタニックにゆかりのあるアイルランドはタイタニック・ファンにはたまらないのでは?

タイタニック・ベルファーストに行くには? こちら

タイタニック号最終寄港地コーブにいくには?
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「花より団子」と「クラダリングより牡蠣」

アイルランド情報
01 /31 2014
今日はアイルランドの西部ゴールウェイに向かいます。ここはケルトの伝統が息づく町。アイルランドは首都ダブリンでもゲール語の記載が英語とともにいたるところに見られるのですが、ゴールウェイのような場所は「ゲールタハト」と呼ばれ、人々がゲール語を保存するために力を入れている地域で、教育はもちろん、普段からゲール語を話しているそうです。このゲール語がまた、英語と全然違って、アルファベット表記でさえ、文字通り読まないため、わかりにくい!!


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ゴールウェイの町の有名なパブ...ジョン王が死刑人に与えたパブだそうです。

ゴールウェイで楽しみにしていたことは二つありました。一つは牡蠣です。この場所は牡蠣が有名で一年中とれるそうで、それを聞いてわくわくしました。毎年9月にはオイスターフェスティバルという国際的な牡蠣の収穫を祝うお祭りが開かれます。そこでのメインイベントが世界中の挑戦者を「むき」にする牡蠣むき大会です。実はこの牡蠣むき大会(牡蠣の殻をわるということです)には日本人の牡蠣むき名人も挑戦したことがあるそうなのですが、結果は惨敗!なんで?世界はそんなに強いの?と思われますが、実はこの大会で使われた牡蠣がこの時期のみに収穫される丸い殻の牡蠣で日本ではあまり見ないものなのでした。日本でもよく食べられる岩牡蠣は一年中食べられるものです。

牡蠣にはやっぱり白ワイン!と思いますよね?でもここではもちろんギネスです。流石ギネスビールの国です。

2番目に楽しみにしていたこと、それは実はクラダリングという指輪。アイルランド系アメリカ人が好んでつけたことで世界的にも有名になったこのリング、実はこのゴールウェイが発祥なのです。ハートは「愛」両手は「友情」、王冠は「忠誠」を表していて右手の薬指にハートを逆向き(外向き)に着けると、「恋人募集中」を意味し、左手の薬指に自分の方向にハートが向くように着けると自分のハートは「ちゃんとした位置にあります」ということで、恋人がいるまたは既婚者という意味になるそうです。伝統的なのはシルバーで20ユーロくらいで売っていました。結婚指輪や婚約指輪として使われるときはこのリングにダイヤとかいろんな石をはめ込んだり、金の指輪をプレゼントするようです。

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この素敵な意味のあるリングがほしいな!とアイルランドに来る前から思っていたのですが、ふと、気になってダブリン在住10年以上の雅貴さんに質問してみました。「この指輪を『恋人募集中』の位置に着けてアピールしている人って本当にいるの?」ちょっと答えに困って、「いいじゃん、バーでさりげなく指をみせてアピールしたら?無料でどんどんお酒おごってもらえるかもよ?」なるほどー。ちょっとそのずうずうしさと勇気はないなー。いつか、アイルランド人の恋人に出会って婚約指輪としてクラダリングをプレゼントされるまで、待とう、と心に決めたのでした。

ところで「花より団子」。待ちに待ったオイスターは??最高!でした。アイルランド流に反して白ワインを注文してわいわいと楽しくいただきました。ムール貝も有名と言うことでしたので、蒸したムール貝を頼むと、小振りなムール貝がバケツ一杯に出てきて、食べきれないほどでした。

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島国アイルランドでは漁業が盛んで新鮮な魚貝類がたくさんとれるのですが、酪農大国でもあり人々はお肉を好んで食べるようです。まぐろも90%は輸出されていますし(ほとんどが日本でしょう)、豚の血までブラックプティングと言うソーセージにして朝食に食べる国民なのに、いくらやたらこは食べないのです!最近では若者にヘルシーだということで見直されているおさかなくんたち。新鮮なうちに食べてやってくださいよー!

ゴールウェイに行くには?

アイルランドの白い太陽

アイルランド情報
01 /29 2014

アラン諸島へ向かうフェリー乗り場はすごい風!雨も降っていてあいにくの天気だと思っていましたが、それでもフェリーは出たので一行はアラン諸島の一番大きな島イニシュモア島に向かいます。

アラン諸島と言えばドゥン・エンガスという遺跡や石を積み重ねて出来た農地を隔てる石垣からなる独特の風景や、漁師のセーターが発祥のアランセーターで有名です。なぜか西の果てのこの地にどうしても来てみたくて10年以上前に一度来たことがありました。身体のサイズを測ってもらいセーターをテイラーメードしました。3ヶ月で冬にちょうど間に合うように送られてくるはずだったセーターは季節外れに西の果てのこの島から届きました。しかも、出来上がりは小さめでした!実際にあまり着ることはなかったものの、とてもいい状態で今も残っていて(着てないから?)10年ぶりにアイルランドを訪れる縁を感じながらしみじみとセーターを眺めていましたが、この重量感あるセーターを持っていくのは思いとどまりました。なぜかというと、アイルランド人の友達に、このセーターは今どんな人が着るのか、と聞いたときに、漁師しか着ないと答えが返ってきたからです。そんな伝統のセーターは今も伝統であり続け、再び流行ることはないのでしょうか?DSCF0423s.jpg


アラン諸島には郵便局が一つとコンビニのようなスーパーが一つ、そして教会が3つとパブが4つあります。流石、アイルランド。カトリックの神父さんは自家用飛行機を持っていて他の島でミサを行うために飛び回るのだそう。そしてこの人口800人足らずのこの島にはなんと日本人を含む17の国籍の人々が住んでいるそうです。なんと国際的!

数少ないアランセーターのお店を覗きながら、私がセーターをオーダーしたお店はどこだったか探していました。すると、おそらくここだと思われるお店と、自分が編んだかも、と告白してくれた女性を発見!その女性はアラン諸島の手編みニット組合のようなものを結成したリーダーとなった女性で本にも写真入りで取材されています。うれしそうに、写真がたくさん入ったその日本語のきれいな本を見せてくれました。アランセーターはそれぞれの模様に健康や安全、豊穣などいろいろな意味が込められていて伝統がたくさんつまっています。そんな世界の果てのような小さな島に代々伝わってきた伝統が、お土産として、そしてストーリーとして世界中に散らばっていくなんて、そしてかつて荒波に向かったアラン諸島の漁師の安全を守り、身を寒さから守ったそのセーターが、私たちを今温めてくれるなんて、なんか、感慨深いものがあります。
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ドゥン・エンガスという切り立った崖にある古代遺跡に上ると不思議に今まで止まなかった雨がふと止み、白い太陽が霧の中から現れ、ドゥン・エンガスの舞台の中心に上りました。その風景があまりにも夢の様で、ぼーっとしてしまいました。
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雨がよく降るこのアイルランドで真っ白の太陽をよく見る気がします。この太陽がとても神秘的なのです。子どもに太陽を描かせると日本の子どもは赤に、アメリカの子どもは黄色に描くと言います。アイルランドの子どもは白く描くのでしょうか。

ロマンチックな古城の事情

アイルランド情報
01 /29 2014
アイルランドに来たら、やっぱり一度は泊まってみたいのは古城ホテルです。なかなか出来ない体験ですが、アイルランドでは日本で言えば4つ星ホテルくらいの料金から手軽に泊まることができるのです。お姫様になった気分で白馬の王子様を窓の外を眺めながら待ってみたり...古城はロマンチックな感じもしますし、また古城には幽霊がつきもの。歴史あるお城には必ず、幽霊が、いえ、なんらかの伝説があるものです。そんな伝説を辿りながら古城を訪れるのも楽しいものです。古城がある場所は大自然のお庭に囲まれていることが多く、敷地内で釣りをしたり、乗馬をしたり、ハンティングといって猟犬を使った狩りなどを今でも楽しむことができます。
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今でもこんな風貌でハンティングをするそうです!服装にこだわるルールの多い紳士の国イギリスの伝統行事だからなんだそうですが。
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ところで、古城は今やロマンだけではありません。どこの家もセントラルヒーティングを導入している温かいアイルランドの冬をお城で過ごしてみたら?天井が高すぎて寒いです。ということで、部屋があったまるのに電気代はかかるし、維持するのが大変なようで、古城を持っていてもお金がかかるばかりで今の時代に名誉などはいらぬ、と手放す城主もたくさんいらっしゃるとか。もちろん、買い手がいればホテル。または歴史博物館。そんなお城の事情なんか、夢見るお姫様の私たちは考えたことなかったです。
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イシュナックの丘と豊かなアイルランド

アイルランド情報
01 /29 2014
『キランの泉』の後は、イシュナックの丘という、これもまたガイドブックには載っていないケルトの聖地を訪れる予定となっていました。これまた雅貴さんがアイルランドのいろんな面白いお話を聞かせてくれながら車を走らせ、メインロードではない田舎道をぐんぐんと進んでいったのです。アイルランドはM1とかM2とか呼ばれるモーター・ウェイという日本で言う高速道路のような無料の高速道路が大きな都市を結んでいて、ほとんどの大きな都市はダブリンから車で3時間くらいでいくことができてとても便利です。しかし、このモーター・ウェイを外れるとこんなにもアイルランドは広いのだ、と驚きます。北海道と同じくらいの国土を持つアイルランドはでっかいのです。そして北海道のようにここは酪農王国。羊の数は国の人口を上回るそう。どんなに車で走っても人一人にも会わない、そんなときもあります。
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さて、イシュナックの丘はキリスト教が入る前まで古代から宗教の中心地として火祭りが行われていました。一度禁止されましたが数年前から毎年5月に火の祭りを復活させているそうで、マイナーな場所には似合わないような、ちゃんとした地図や野外フェスティバルを彷彿させる現代風お祭りのアート作品や建築物もところどころに残されていました。
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それにしても、広大な土地で、歩くのが精一杯。タラの丘を思わせるゆるやかな起伏に満ちた緑の丘はタラの丘が政治の中心でイシュナックの丘が宗教の中心だったと言う説を納得させます。キャット・ストーンと呼ばれる巨大な石に辿り着く頃には1時間以上歩き回っていたと思います。タラの丘は晴れている日には国土の70%が見えるそうですが、この丘の一番高いところからも、かなり遠くを360度見渡すことが出来ました。山のない緑のアイルランドがどこまでも続く光景を、力強い風に吹かれながら、私たちは静かに見つめ、何千年も昔に思いを馳せていました。

霊感がある人がここを訪れると妖精が飛び回るのが小さい光が跳ねるように見えるそうですが、それは見えなくても、私はここに妖精が住んでいることを信じることができます。自然があるところには妖精はいるそうです。日本の森に木霊がいるように、アイルランドにも妖精が住まう木や森がたくさんあります。
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自然があってこそ、妖精が住み、人間に想像力やインスピレーションを与え、ストーリーを生み出させるのです。アイルランドの自然は現に、優秀な作家を多く生んでいます。この小さな国で4人もノーベル賞受賞作家がいるのです。

ところで、私たちは時間を忘れるほどこの丘におりました。パワースポットの力でしょうか、お腹がすくのさえ忘れてしまい、日没の早い冬のアイルランドですので、お昼にありついた頃にはもう暗くなり始め、ホテルに着いたのは予定よりもずっと遅い時間でした。お客様に一生に一度の体験を思う存分させてあげようと、こころ優しいドライバーガイドの雅貴さんは一度もツアー中「時間ですから行きましょうか」とか「急いでください」と言ったことがありません。アイルランドだからこうできるのか、プライベートな聖地を回る旅だからこうできるのか分かりませんが、そんな時間を忘れられる旅ができることは本当に豊かで素晴らしいことだと思います。

そういえば、イシュナックの丘を訪れるにはデイビッドさんという方に連絡を差しあげる必要があるのですが、実はこの丘はこの方の私有地だからなのです。「自分がそちらに行くと犬が付いてきちゃうので、君たちこっちに地図を取りにきてくれ」と言われてデイビッドさんのお家に地図をいただきに行きます。いくら田舎の土地が安いとはいえ、それでも豪華な邸宅に住み、裕福な暮らしをしているであろうデイビッドさん。でもやっぱりそれよりも、聖地の価値を理解し、その土地を一般に開放し、お忙しい中一人一人に会って、地図を手渡し貴重な客としてもてなすデイビッドさん。そんな彼の心は財産よりもよっぽど彼を豊かにしているのでしょう。日本からはるばる何にもない農地のような聖地に豊かさを求めてやってきた私たちの時間をもこんなに豊かにしてくださいました。ありがとう!
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ジャパン・アイルランド・トラベル

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